声劇/論争キッズのトイレ

Last-modified: Wed, 31 Jan 2024 18:29:36 JST (95d)
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本ページは、声劇台本「論争キッズのトイレ」を掲載しています。
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タイトル
作者いりねこ
最新版1.0
 

PC1:あいと(論争厨小学生)
PC2:先生(あいとの担任)

 

論争小学校1年1組の教室に中休みを終えるチャイムが鳴り響く。それは、戦いのゴングでもあった。

 

あいと:先生、トイレ―。
先生:先生は、トイレではありません。
あいと:僕は、先生をトイレだと思ってないですよー。勘違い辞めてくださーい。
先生:先生は、勘違いなどしていないですよ。
あいと:勘違いしてましたよね? 僕が先生、トイレー。といったのは、状況から考えて、トイレに行きたい意思を主張していることがわかるにも関わらず、なぜ先生は、「先生は、トイレではありません」と返答したのでしょうか。
先生:中休みの終わりのチャイムが鳴り、3時間目の初めの時間まであと5分あります。あいとくんなら先生に言わなくてもトイレに行ってくることはできたはずです。必然性のない行動から意思を汲み取れというのは難しいのではないでしょうか。
あいと:難しい、ということは、ゼロではないですよね。ということは、先生は少ない可能性を排斥し、考えるのを怠ったのではないですか。大体、先生は英語の先生に向かって「排便!」と言ってしまうほどトイレが大好きなのに、なんで、僕の排便の意思は尊重してくれないんですか?
先生:英語のBen先生との挨拶の事ですか?「Hi! Ben!」とあいさつしていることをあいとくんはトイレの事だと勘違いしていたのですね。きみの頭の中がそこまでトイレの事でいっぱいだとは思っていませんでした。
あいと:今の争点は、先生が勘違いしていたかどうかですよね。僕の頭の中のことは関係ないのでは?
先生:先生にとって大事なことは、君のおもらしの後始末をするのが先生だということです。

 

先生(ナレーション):論争に夢中になっていたあいとの足元はすでに水浸しになっていた。